診査診断のぶれ
「診査診断くらい、誰が診ても大して変わらないだろう」と考えていませんか?残念ながら、そうではありません。1930年代から現在に至るまで、医師によって診断が大きく異なることが様々な医療分野で示されています。
イギリスのEldertonとNutallの研究で、歯科医師15人が患者18人の臨床診査とレントゲン撮影を行い、まだ治療されていない部分にう蝕があるかどうかを調べました。その結果、治療するべき部位について、最も少なく指摘した歯科医師は9ヶ所、最も多く指摘した歯科医師は84ヶ所、という大幅な違いが生じたのです。
また、同じ歯科医師が同じ患者を2回診査診断したとき、2回目が異なる内容になる場合や、CT撮影が情報過多や金属のハレーションにより正確な診断を妨げる場合もあります。
このような診査診断のぶれが生じると、治療方針や治療結果にはさらに大きな違いが現われてしまいます。
当院のセカンドオピニオン
当院では、セカンドオピニオンのご相談を受け付けております。
- 遠方の方、相談内容が多岐にわたる方は、90分または120分のご予約をおすすめいたします。
- 根管治療由来の不安をお持ちで他院で治療中の方は、治療を受ける前提のプランとなります。
保険診療と自由診療の違い
保険診療とは
機能回復を目的とした保険診療。国により使用する素材・治療法・保険点数が定められていて、必要最低限の治療が受けられます。
ただし病気が起こらないようにする予防的概念は含まれておらず、起こってしまった問題に対する治療のみを行っていきます。
自由診療とは
当院では徹底的な診査診断を行った上で、お口の中の問題解決を行い、病気の再発予防を含めた長期的な健康管理を目的としています。
使用する素材や治療法に制限がなく、見た目や噛み心地の良さ、耐久性の高さなど高品位な治療・仕上がりにこだわることができます。患者様に必要な最適な治療法をご提案することが可能です。
メリットデメリット
1治療費
保険診療のメリットといえば、治療費用や検査費用が0割から3割負担になるので、経済的な負担が少ないという点。自由診療は保険が適用されないため全額自己負担での治療となります。
2治療内容
自由診療はさまざまな素材・治療法を選択できるため、症例に合わせた最適な治療を受けことができる。
3機能性
セラミックなど審美性に優れた素材を使える。自然な仕上がりで治療痕が一目では分からない。顕微鏡を用いた精密な治療を行うため、保険のものと比べると耐久性に優れたものをつくることができます。
4治療時間
保険診療で一人当たりに一回で行える治療が決まっている為、患者さんに合った治療計画を立てるために必要な診査診断を十分に行えず治療に入ってしまう。
保険診療と自由診療の違い纏め
※保険診療と自由診療の大きな違いは、保険治療は口腔内の健康管理をしていく上で非常に重要な予防概念の欠如であり、なぜ病気が起きてしまったのかということを考えずに、「削る」「かぶせる」といった歯科治療が進むという点であると思います。
病気がおきた根本的解決がなされない状態で歯科治療を進めるということは、また再び同じような問題が生じる可能性が高いのであると考えられます。
そのリスクを抱えた上で必要最低限の治療をすすめていきます。