その「歯の痛み」の正体は?原因を見つけるのが難しい5つの理由
「こんなに痛いのに、どうして原因がすぐに見つからないの?」そんな不安を感じたことはありませんか?実は、歯の痛みは私たちが思うよりもずっと複雑です。痛みは単なる「傷」だけでなく、体の状態や心の疲れなども関係して起こる、いわば「心と体のサイン」だからです。
原因を正しく突き止めるには、まるで探偵のように情報を集める必要があります。今回は、知っておきたい5つの意外な事実をご紹介します。
1. 「痛い場所」を正しく伝えられる確率は、意外と低い
「ここが痛い」と思っていても、実は別の歯が原因ということがよくあります。データによると、初期段階で患者さんが正しく原因の歯を当てられる確率は、わずか**30%**ほど。歯の神経は、場所を特定するのがあまり得意ではないからです。炎症が歯の周りの骨まで広がって初めて、「この歯だ!」とはっきり分かるようになります。
2. 「歯が痛い」のに、歯に原因がないこともある
歯そのものではなく、別の場所が原因で歯が痛むことを「非歯原性歯痛(ひしげんせいしつう)」と言います。
- 神経のトラブル: 顔の神経(三叉神経痛など)が原因で、歯がしびれるように痛む。
- 筋肉のコリ: 噛む筋肉のコリが、歯の痛みとして伝わる。
- 鼻の病気: 蓄膿症(副鼻腔炎)が原因で、上の奥歯が痛む。 歯科医師が麻酔を使って診断するのは、「麻酔が効いているのに痛みが消えないなら、原因は歯以外にある」と確認するためでもあります。
3. 「どんな痛みか」を伝える言葉が、治療の鍵になる
どんな風に痛いかを言葉で伝えることは、正しい診断に欠かせません。
- ズキズキ、拍動するような痛み: 歯の神経の炎症(歯髄炎)の可能性が高い。
- ビリビリ、焼けるような痛み: 神経そのもののトラブルの可能性がある。 このように、言葉選びが「どの組織に問題があるか」を見極める重要なヒントになります。
4. 全身の健康状態が、歯の健康に影響する
体全体の病気も、歯の痛みに深く関わっています。例えば、糖尿病の方は歯の神経に血液が行き渡りにくくなり、感染症のリスクが高まったり、治療が長引いたりすることがあります。お口の問題は、口の中だけで完結しているわけではありません。
5. 痛くない「おでき」は、体からの静かなSOS
歯ぐきにぷくっとした「おでき」ができ、膿が出ることがあります。痛みがないので放っておきがちですが、これは「膿の逃げ道」ができているだけで、中では感染が続いています。飲み薬(抗生物質)だけでは根本的な解決にならないため、歯の中をきれいにする処置が必要です。
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*監修者
東京国際歯科 六本木 院長 宮下 裕志






