皆さんこんにちは。 東京国際歯科 六本木(TIDC)の野上です。 例年に比べて随分と熱く感じた夏も過ぎ去りここ数日で東京は一気に秋の空気に包まれています。 朝夕と肌寒ささえ感じるところではございますが、ここ東京国際歯科には 「でも、そんなの関係ねー!」 ……….失礼いたしました。(ギャグが古い?汗) 私たちTIDCチームは、やる気みなぎる歯科医師や歯科衛生士達が集まって日々研鑽しております。 毎週院内全員で集まりミーティングはかかせないものですが、 その中でも月に1回開催される「EBMオープンセミナー」が最も楽しみな勉強会です! 医療の世界では、’EBM’という言葉は浸透し始めてはいますが、未だに間違った解釈がされ続け、未だ正しい医療を提供出来ないでいるのも医療の現状です。 # 参考サイト http://spell.umin.jp/EBM_citizen.htm 特に歯科医療においては、いわゆる根拠のない歯科治療や歯科の情報が氾濫し 一般の方もどこの歯科医院に行けばよいのか、どこの歯科医院でも同じように 歯科治療を受ける事が出来ると思われているかと思います。 そして、全てを歯医者任せにしていい時代はとっくに終わり、今は 患者さん側がしっかり自身の歯の健康を考え、そしてよい歯科医療を提供してくれそうな歯科医院を探し出す事が重要な時代となりました。 あなたのお口の中のことですから、あなた自身がどうして欲しいのかを伝え、 そしてどうやったら健康になっていけるのか、あなたのことを誠実に真剣に考えてくれる歯医者なら、丁寧に話を聴きそして親身になってあなたがどうしたら歯の健康を取り戻せるか、考えてくれるはずです。 そして、われわれ医療者はその期待に応える為に、良質の歯科医療を学ぶのです。 それがEBMという臨床のあり方だとTIDCチームでは考えています。 EBM(evidence-based medicine/根拠に基づく医療) そんな勉強会を一番楽しみにしている野上です。 さて、ここからはちょっと専門的! 一般の方には馴染みのない専門用語が並びますが、我々はこんな勉強をしております!! ※※※※※ 今までのセミナーではEBMとは何か?からシステマティックレビューの探し方を学んできましたが、今日はさらに「良いシステマティックレビューとは?」について学びました。 って、え!?システマティックレビューならどれも基本的にしっかりした内容じゃないの!?!?!? 違うのです。 大事なのはその評価の方法なのです。 敵は「material and method」にあり。(って、敵じゃないか) つまり、、、 トライアルレジスターに研究を報告しているか?(研究をやったものの、結果が悪ければ公表されない事が多い。つまり世に出ている論文は良い結果の物が多くなりやすい。これをパブリケーションバイアスといい、これを防ぐ一つの方法がトライアルレジスターへ報告すること! •••らしいです。あのイエテボリ大学でさえ多くの研究結果が闇に葬られていたとか) またその研究の内容が、臨床に合った内容なのか? (実はよく見ると臨床とは乖離した内容であったりします。) そして大切なのは「assessment of the method logical of trials」。評価の質が高いかどうかを評価しているかどうか(評価の評価ですね。 ということは、そのシステマティックレビューを評価している我々は、評価の評価を評価しているわけですね。 って、ややこしーわ!汗) これらをまず読む! 結果は読まず、方法を読む! 方法が駄目そうなら、結果を読む価値なし! って、確かにそうですね。 白状しますと、実は今まで真っ先にConclusionを読んでおりました。まだまだですねー(泣) そしてここがコクランレビューは他のどんな論文より厳格であり、研究デザインがしっかりしたものしか選んでいないから、安心して読めるわけですね。なるほど ただコクランレビューは評価が厳しすぎて結論を出せない事も多いから、それを斟酌したうえで臨床に取り入れなければならない様です。 どうでしょうか皆さん。システマティックレビューを使いこなすには、まだまだ勉強すべき事がありそうですね!(私だけが勉強不足というわけではないはず!うんうん。汗) 次回のEBMセミナーを早く受けたく鼻息荒くなってしまいますが、そこは押さえてしっかり予習しておくことにします。 ではまた次回に! TIDC 野上でした。

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