根管治療の際に用いられるはずのラバーダムとは
Madatariらが2016年に出版した文献は、なんとそのタイトルが「なぜ歯科医はラバーダムを使わないのか?」という歯科医にとっては耳が痛いものでした。研究はサウジアラビアの一般開業医とエンドドンティスト(根管治療の専門医)にアンケートを送り集計したものでしたが、彼らがどの位の割合でラバーダム(というゴムのマスクのようなもの)を使っているのかを調べたものでした。結果、根管治療の専門医は8.5割以上で使用され、専門医を取ろうとトレーニングしている歯科医は100%ですが、一般開業医では2割程度しか用いられていませんでした。著者は非常に残念がっています。というのも歯科の世界では、根管治療中には細菌が入って来ないようにラバーダムを用いるのがガイドラインになっているからです。皆さんの先生もきっと使ってくれていると思いますが、下の図のように歯の周りを消毒してから根管治療や神経を取る際に使います。
医療法人社団EPSDC