人は良く情報に騙されますが、騙す方も考えているから騙されやすいですよね。 未だに振込詐欺が横行しているようです。 様々な歯科材料情報も同様で、メディアで紹介されているような歯ブラシとか歯磨き剤とかうがい薬とか、消費者は色々騙されているだろうなあと思います。消費者どころか歯科医も騙されるので、彼らが誤って紹介することをメディア(を使う会社)は期待しているのだろうと想像してます。騙されない歯科医の方が少ないでしょうから。 ここに1つの例を紹介いたします。 根管治療に用いられるシーラーという材料(根の中に入れる薬のようなもの)です。 あるWebサイトで BC シーラーというものがビデオで紹介されていました。 (http://restorativeendo.com/#videoModal) 非常にインパクトのあるビデオで、幾つかの研究も引用されていたのですが、そのうちの1つを写真に撮ったのが下の図。 3つのバーがあり、歯が折れるためにはどのくらいの力が必要かを示しています。左は根管治療をしていない歯が折れるまでに、真ん中がBCシーラーと特別な充填材料を用いて根管治療した後にその歯が折れるまでに、どの位の力が必要かを表しています。一番右は、BCシーラーと通常の歯科医院で用いられているガッタパーチャポイントで根管充填された歯が折れるために必要な力を表しています。 この研究結果から真ん中の治療方法が、左の根管治療しなかった歯と同程度に歯が折れにくいことを強調しています。皆さんも同様な意見でしょうか? ちなみに2011年に出版された Ghoneim らの研究が引用されていて、説得力がありそうに思えますよね。 私の見方はまた次回にお知らせしますね。

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