日本では、根管治療を行うと大きく歯が削られる。気がつけば歯は小さくなり、多くの患者さんは驚かれるかもしれない。世界ではできるだけ小さく治療しようとする動きが加速している。それにはもちろんマイクロスコープを用いて、弾性の強い器具(ニッケルチタンファイル)を用いることにより可能となるが、共に非常に費用がかかるものであるため、まだ多くの歯科医院では導入されていない。最近のニッケルチタンファイルは優れたものが多いが1本1万円ほどするし、マイクロスコープは400万程度する。そのため、治療すればするほど、歯科医院は赤字になるため、それらの優れた機器、機材を用いている歯科医院は非常にすくないのが現状のだ。 ちなみに、保険診療で前歯を治療しても1000円程度しか歯科医院には報酬がない。患者はその3割しか払わないわけで、世界中の歯科医は日本の保険システムを聞くと呆れている(というかバカにしている)。 良い治療を行うためには、最低でもこれらの治療器具を用いることが必須で、ある程度は費用がかかるのは当然である。

医療法人社団EPSDC