子供の歯の神経
昨日は4歳のお子さんが歯をぶつけたということで来院されました。 色々とお話をお聞きしたり(本人とお母さん)。 お口の中をみたり、レントゲンを撮ったり。 最後に検査をしました。 診断はこれらすべてが重要で、どれも必要です。 歯の神経がどういう状態かを知るために、この中で最も重要なものは? 実はお話が最も重要なんです。 このことは2015年に出版された “Dental Caries” という教科書の中でも 触れられています。 一般的には歯科医院でそこまで聴くことって出来ていません。 どういう状況で歯をぶつけたのか、昨日初めてお母さんも知ることができたんです。 どうも、公園でころんで、鉄でできた橋にぶつけたようですね。 前歯2本にひびがあって、左上の前歯は色が変わってきていました。 レントゲン的には何も変化がないようにみえます。 どちらかというと、右の歯の方が根の先に黒いものがみえます。 神経が反応するかどうかを調べると、あまり反応がありませんでした。 症状は全くありません。 結局、経過観察ということになりましたが、問題が発症しないで欲しいですね。 まだ4歳ですし、どうもいつもは歯科医院で大泣きらしいのですが、 昨日は、きちんと聞かれたことに答えられて、全く良い子でした。 これも、クリニックの環境が影響しているのかもしれません。 さて、不確かな情報が多い場合にどういう判断を行うか、というのも 実は診断学では重要なポイントなのです。