【コロナウイルス対策&当院の見解】
こんにちは☼
東京国際歯科 六本木の三浦でございます。
桜が満開の季節になりましたが、世界的に感染が蔓延しているコロナウイルスの影響もあり
皆様お仕事や生活に変化が生じていることと思います。
当院では徹底した感染予防対策につとめ、通常通り診療を行っております。
通院中の患者様におかれましては、予約日前の体調チェック(電話ならびにメール)を実施しております。
当院から連絡がありましたらご対応いただけますと幸いです。
歯科医療の様々な研究の情報が掲載されているJounarl of Dental Researchに
中国武漢地区の病院の歯科部門での取り組みについて投稿がありました。
医療法人社団EPSDCの方針
(科学的な観点より)
Mengらはコロナウィルスの発生源となった武漢にある病院における歯科部門での取り組みについて2020年のJDRに投稿された。
このクリニックは通常だと1年間に89万人の患者さんを診察し1098人のスタッフ、828人の学生がある。
これによると、武漢の病院歯科においてこれまでの期間に700人以上の患者さんを診察したが、(合計9名のみが感染PCR陽性ということが判明したが)院内感染がほぼ発生せずコントロールに成功した経験が書かれてある。
現在のところCOVID-19に関する歯科医療機関に対する診療ガイドラインはないので、武漢の病院歯科での取り組みは、一般の歯科クリニックにおいても非常に参考になると思えたのでここでご紹介する。
というのは、そこは発熱外来やCOVID-19特別外来の無いクリニックであるから、一般の歯科クリニックと環境は似ていると思われるからである。
1院内感染のリスクを下げる(医療従事者を含め感染リスクのある対象者を避ける)
医療従事者および患者さんで熱、咳、くしゃみあるいはCOVID-19に関連する臨床症状を伴っている場合は、あるいはその同居している家族がCOVID-19に感染していると確認された場合は決められた医療機関での検査を行い医療従事者は仕事を休止することが推奨されている。
実際に東京国際歯科六本木でも、事前に患者さんに電話をして発熱、咳がないかどうかはお聞きしていたが、やはり突然発熱を伴った患者さんが来院された場合は歯科的緊急性がない場合は、当然当該病院への受診が望ましいと思われる。
また高齢の患者さんで、緊急性のない定期検診の予定の方の予約は先延ばしをしている。また来院時には体温測定を非接触性の体温計で行うようにした。
こういう取り組みを行うことで、少なくとも明らかにCOVID-19に感染した可能性のある方を受け入れないで済む確率が上がるはずである。
とは言っても、このCOVID-19は不顕性感染のケースがあり、自分は無症状でも他人には感染させてしまうという厄介なウイルスのようなので、なかなか制圧するのが大変そうだ。
だからこそ、症状のない人の歯科治療を行う場合でも、水(水しぶき)が飛び散るようなことが無いような環境を作っておくことが重要だ。
2歯科的緊急性のある患者さんの場合、厳格な感染予防の方法が取れることが条件
武漢では、もしも熱や咳等の症状を伴う(COVID-19の疑いがある)患者さんで、歯科的緊急性がある人が来院された場合、通常とは異なる部屋の隔離されたユニットにて個別に診察をされていたようだ。
または陰圧隔離室にて治療を行う必要がある。
また、そこには動線が患者側と医療者側が交差しないように考えられている。
隔離治療室は患者1人が終わる毎に部屋を消毒する。
日本の古いタイプの歯科医院のように4つの椅子が並列に並んでいる場合では、武漢の病院歯科システムを真似することは難しいかもしれない。
したがって、熱や咳等の症状を伴う患者さんに対して、かつ歯科的緊急性がある患者さんは、大きな病院歯科で隔離が出来るような場所がある歯科部門で治療することが望ましいわけだ。こういう点からも、熱や咳のある方の歯科治療は延期することが望ましいだろう。
3全く無症状の方の歯科治療
受付:
爆発的にCOVID-19が拡散した武漢では、緊急性のある歯科治療のみが厳しい感染予防管理が行われている環境でのみ行われた。
この歯科病院受付には使い捨てのマスク、帽子、ガウンを着けたスタッフが入口のところで歯科治療の優先順位をつける。ここでは来院者のプレチェックとして検温と健康状態、渡航歴のチェックが行われた。
そして来院者にはマスクをつけてもらう。
熱のある方には決められた病院へ紹介する。
もしも感染が広がっている地域から来院された場合には14日間の隔離を推奨、緊急性のない歯科治療は延期された。サーズでは延期期間は1ヶ月とされていたため、それに準ずる。患者と術者の動線
は完全に分けられている。歯科的緊急治療が必要な患者であるから、治療は行うが、彼らの付き添いの人を含め連絡先(電話、住所)を記録しておき、もしも病院にて感染がみつかった場合に連絡できるようにしていたようだ。
もしも日本で爆発的に感染が広がった場合には、院内感染を避けて歯科的緊急治療を受けることができるシステムを作れるクリニックはきっと少ないだろう。
あるとしたら、歯科のみの大学病院で個室対応をされているところでスペースが十分あり、しっかりと動線を分離できるクリニックであろう。
そして武漢の病院歯科のように特別に隔離治療室を作ることが出来るかどうかである。武漢では1月21日に隔離治療室を設置している。
このような対策を取ることが難しい場合、イタリア、イランのみならず現在のヨーロッパやアメリカのように爆発的に感染が広がっているエリアでは、歯科医療機関は次々と閉鎖されているのだろう。
日本でも、そういう事態になった際は、すぐに閉鎖すべきだろう。そうでなければ、緊急性のある患者さんのみを厳密な感染管理の元で1人づつ個別に治療していくスタイルになる。
緊急性のあるケースは抜髄になることが多いが、麻酔後、強力なバキュームの下でラバーダムを装着した状態で機械化学的にう蝕除去し、抜髄する。もしもう蝕等のない場合で抜髄が必要な例ではハイスピードのタービン等で削合が必要となるが、歯の保存を希望する患者さんには、院内感染を防ぐために1日の最後に治療をし、治療後診療室の消毒を行ったようだ。その代替としては、隔離された換気の良い治療室で治療を行うこともありだ。
4まだ爆発的な広がりがない場合の実際の診療では不顕性感染のある無症状の患者さんを治療してしまうことも想定して、患者さんには、前もって、マウスリンスで口腔内の細菌数を減らして頂く。
治療者はN95マスク、手袋、ガウン、帽子、シューカバーとゴーグルをつけるといった、厳格な予防方法をとり、水滴や霧状の水分が飛び散るような外科的な治療を可及的に避けるあるいは最少にするべきである。
そのためには4ーハンドテクニックが有効で、排唾管、バキュームを用いることで水滴や霧状を予防しやすい。エアーをかけることは出来るだけ避ける。
デンタル撮影中に咳が出る等で唾液が拡散することを予防するためパノラマのような口腔外撮影方法でX線撮影する。ラバーダムは重要。
高速エンジンを用いる場合には水が飛び散るため顔のシールドやゴーグルが必要。
半日に1回は部屋を消毒する。
とにかく予防体制を強化し、歯科医院が感染を広げることが無いようにしたい。
基本は明らかな感染者あるいは感染の疑いのある人を来院させないようにする。
来院者には、現在の健康状態、既往、渡航歴をお聞きし、検温を行う。
高齢の患者さんには来院を先延ばしをすることをお勧めする。
その地域に非常事態宣言が発令された場合は、歯科医院は閉鎖するか、歯科的緊急患者のみを徹底的な感染対策のもと治療する。
★★★★★★★
当院としても可能な限り万全の対策を行い、日々診療にあたっていく所存でございますが
今後の情勢や感染拡大の状況を日々踏まえ
安全な歯科医療を提供してきたいと考えております。
診療時間や診療日などの変更が万が一ありましたら、当院HPならびにFacebook、Instagram
にて情報発信予定でございます。
どうぞよろしくお願いいたします。
麻布十番の歯医者
東京国際歯科 六本木
三浦 杏奈